乳房再建術後の 経過とケア

術後の経過と日常生活

ティッシュ・エキスパンダーの挿入術後の経過とケア

術後6ヵ月以降

ティッシュ・エキスパンダーによる拡張が終了し、乳房再建までの待機の時期です。この時期の体の状態や気をつけたいことは以下のとおりです。

それでは、それぞれについて述べていきます。

圧迫感について

ティッシュ・エキスパンダーでの拡張は終了していますので、痛みは軽減しますが圧迫感は持続します。圧迫感を直接緩和させる手段はありません。期間限定であることを頭に入れてください。寝る時は楽な姿勢を探してみましょう。

ティッシュ・エキスパンダーの破損について

ティッシュ・エキスパンダーが体の中で移動する危険性は少ないですが、最大限に膨らんでいるので、破損に注意しましょう。
術後2週間から6ヵ月までの時期と同様、外部からの衝撃や持続的な圧迫を避けましょう。

感染について

体の中に人工物が入っている状態には変わりありませんので、感染に注意する必要があります。皮膚が赤くなったり、熱を持ったりする場合は、早めに受診をしましょう。たとえ皮膚に傷がなくても、症状があれば受診をするようにしましょう。

乳房の左右差について

ティッシュ・エキスパンダーが最大限に膨らんでいる状態なので入っている胸は前に出っ張ります。また、自家組織移植を予定している場合では、手術していない乳房の大きさより膨らませるので、さらに左右差が目立ってしまいます。
左右差をカバーするには、体のラインがわかる洋服ではなくて、ゆったりとした洋服を選んだり、手術をしていない胸にパッドを入れたりするなどして調整してみましょう。

適切な下着について

ティッシュ・エキスパンダーの大きさにもよりますが、ブラジャーのサイズは、普段より1~2カップ上のブラジャーが必要になります。

  • 伸縮性がある素材のものを選びましょう
  • 乳房を支えることができるタイプにしましょう
  • ワイヤー入りのものは避けましょう
  • アンダーバストは幅広で皮膚にくい込まないものがよいでしょう