抗がん剤治療と末梢神経障害

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対症療法について
薬剤を使用した対症療法について説明します
末梢神経障害は、抗がん剤の影響以外の原因でも起きることがあります。したがって、抗がん剤治療中に症状があれば、何が原因かをはっきりさせ、適切な処置を受けるためにも、まず医療者に相談することが大切です。

抗がん剤によって出現する末梢神経障害に関しては、その原因や症状はわかっていても、症状の増強の予防や治療のための有効な方法が確立されていないのが現状です。症状が悪化した場合は、原因となる薬物の減量や中止をするのが一般的です。
一方、効果の科学的根拠は証明されていませんが、実際の診療において、「症状がやわらいだ」と患者さんから反応がある薬剤もあります。効果は人によって異なりますが、それらについて簡単に述べておきます。なお、「疼痛治療薬」、「抗うつ薬」、「抗けいれん薬」の服薬中にめまい、眠気等で転倒したり、車の運転ミスを起こしたりする可能性がありますので、十分注意しましょう。また、味覚障害や嗅覚障害は、薬での対処は難しいので、食事などの工夫が必要となってきます。
抗がん剤の種類・副作用・対処法などについては、このページに記載することができませんので、静岡がんセンターのサイトをご覧下さい。
静岡がんセンターのサイトで薬剤名とその詳細について知ることができます。
静岡がんセンターのサイトをご覧になりますか。
※リンク先のウェブサイトは大鵬薬品工業株式会社を離れ、静岡がんセンターが運営するサイトであることをご了承下さい。リンク先のサイト内容についてのお問い合わせは、静岡がんセンターまでお願い致します。
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以上をご一読の上、進んでいただきますようお願い致します。
薬の服用は自己判断で増やしたり減らしたりしないようにしましょう。また、この他に日常生活の中で悪化防止やそのための工夫をしていくことも大切です。そのことについては、一般的なケアと対処法で述べていきます。
(参考)お薬ではないのですが…
《治療中の手足の冷却について》
抗がん剤治療に伴う痛みやしびれの副作用に対して、手先・足先を冷やしたり、圧迫したりすると症状の悪化が抑えられる可能性があるとの情報があります。
これは、抗がん剤治療中に手先・足先の血流量を少なくすることによって、抗がん剤の影響を減らして、しびれや痛みの副作用症状が抑えられるのではないかという理由で行います。
個人差はあるものの患者さんによっては効果を実感されるかもしれません。

ただし、この予防法が有効だとされるのは、全ての抗がん剤治療ではなく、冷却や圧迫による弊害(凍傷など)もあります。また、現段階では統一した実施方法もなく、効果の科学的根拠がはっきりと証明されてはないので、抗がん剤治療を行う全ての医療機関で実施されていないのが現状です。
実施にあたっては、ぜひ担当医に相談してください。
《運動療法について》
筋力強化や有酸素運動、バランス運動を行うことによって、手足のしびれの症状悪化の緩和、筋力、バランス機能を向上させる可能性があるとの情報があります。
ただし、運動は転倒や疼痛誘導を起こさないように注意が必要であり、また、効果の大きさはまだ不確実であるため、実施にあたっては、ぜひ担当医に相談してください。