放射線治療と 脱毛

ウィッグ(かつら)の活用と選び方

ウィッグ(かつら)の活用と選び方

⑥その他のポイント

価格を検討する

ウィッグ(かつら)の価格は、作り方や毛質などによって異なります。数千円のものから数十万円のものまでさまざまです。
自分にとってどのようなものがよいか、よく検討しましょう。

【ウィッグ(かつら)の価格について】専門メーカー店と量販店

ウィッグ(かつら)はそのまま使うこともできますが、自分に似合うようにカット(スタイリング)して使うことが一般的です。

専門メーカー

安価とされる既製品でも万単位の費用がかかる。

カット(スタイリング)料金が含まれている。

量販店など

数千円から購入できる。

カット(スタイリング)料金は別途必要になる。

医療用ウィッグ(かつら)購入支援について

2024年3月現在、ウィッグ(かつら)は医療費控除の対象ではありません。
ただし、医療用ウィッグ(かつら)購入費の助成制度を設けている自治体があります。支援対象、金額、申請方法などは自治体で異なりますので、詳細はお住まいの自治体にお問い合わせください。


サイズが調整できるか

頭の大きさは、髪の毛がある時とない時では1~2㎝ほど変わります。
毛の量が変化し、頭の大きさも変わっていくので、購入する時は考慮しなければなりません。
サイズが調整できるウィッグ(かつら)を準備すると安心でしょう。

使う時期はどうか

治療時期により、ウィッグ(かつら)をつけると蒸れることもあります。特に暑い夏場は裏側のネットが通気性のよいものを選んだり、付け毛をつけた帽子をかぶったりするとよいでしょう。

裏の構造はどうか

ウィッグ(かつら)の裏の構造によっては、かぶっているとかゆみを感じたり、チクチクしたりします。裏の構造についても確認しましょう。

人工皮膚つき。
目が細かくてやわらかい。

人工皮膚はついていない。
目が細かくてやわらかい。

目が荒くてかたい。
間から毛が入り込み、刺激になることもある。

分け目はどうなっているか

分け目がネットの場合、座った状態などで上から見られるとネットが透けてウィッグ(かつら)だとわかってしまうことがあります。また、上からの視線が気になるという方もたくさんいらっしゃいます。
地肌のように見える人工皮膚のものもありますので、販売店で確認してください。

ネット
人工皮膚

別売りのネット類を活用する

ウィッグ(かつら)の下にかぶるネットの種類には、フィット感を良くするもの、汗の吸収を良くするもの、ウィッグの分け目部分を隠すものなどがあります。ウィッグのつけ心地を良くするためにも、必要に応じてネット類を上手に活用しましょう。(ネット類の種類は販売店によって異なりますので、用途については販売店で確認してください)。
なお、ネットを着用していると、ウィッグがずれた時に気づかないことがあります。また、厚手の素材になると、暑いだけでなく、シルエットにも影響がありますので、注意しましょう。

例:分け目部分を
 隠すネット
ネット着用前
ネット着用後

部分ウィッグ(かつら)を利用する

部分的な脱毛の場合は、部分ウィッグ(かつら)を利用するのもよいでしょう。
品質や機能、メーカーによって、価格やつけ方などが異なります。販売店で確認しましょう。
一般的な部分ウィッグ(かつら)のつけ方は、周りの毛に留める方法と、両面テープ(専用)タイプのものがありますが、両面テープタイプは、皮膚の炎症が治まるまでは使わないようにしましょう。

部分ウィッグ(かつら)
部分ウィッグ(かつら)の裏

【男性がウィッグ(かつら)を選ぶとき】

髪の毛を短くしている男性がウィッグ(かつら)を選ぶ時に気をつけていただきたいことは、もみあげや襟足の状態をどの程度表現できるか、髪の量の調節はどの程度できるかという点です。
ウィッグになっていきなり長髪に変わったということでは、違和感が強くなってしまうかも知れません。

一般的に既製品の場合では短くカットしても、もみあげや襟足などの調整は難しいのが現状です。