放射線治療と口腔粘膜炎
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対症療法とケア
適切な対応が大切です
放射線治療のスケジュールと口腔内清掃
これまでの内容を、放射線治療のスケジュールとの観点から簡単にまとめると以下のようになります。
治療開始前
- あらかじめ歯科を受診し、専門的口腔ケア、清掃指導、歯科処置を済ませておきましょう。
- 歯科で指導された清掃方法で口の中を自分で管理して下さい。また新しく習ったケア方法は、治療開始前までに何度か繰り返して慣れておきましょう。
1週間目 10Gy
- 口の中に起こる変化はほとんどない時期です。
- 指導されたケア方法で清掃を継続して下さい。
2~3週間目 20~30Gy
- 口腔乾燥や口腔粘膜炎が徐々に起こり始める時期です。うがいや保湿をこまめに行いましょう。
- 指導されたケア方法で清掃を継続するのが原則ですが、粘膜への刺激が少ないヘッドが小さく、ブラシの部分がやわらかめの歯ブラシを使用した方が良いでしょう。痛みが出てきた場合は医師に相談して下さい。
- うがいや保湿をこまめに(1日8~10回くらい)行いましょう。
4~6週間目 40~60Gy
- 口腔粘膜炎による痛みが最も強くなった状態が続きます。
- 指導されたケア方法で清掃を継続するのが原則ですが、痛み止めをうまく活用しましょう。痛み止めに関しては医師に相談して下さい。
- うがいや保湿をこまめに(1日8~10回くらい)行いましょう。
6~7週間目 60~70Gy
- 放射線治療が終了しても約1ヵ月間、口腔粘膜炎の症状は続きます。
- うがいはこまめに行うことが重要です。うがいに使用する洗口液は生理食塩水を使用するとしみる感じが少なくなります。
- 口腔粘膜炎による痛みが徐々にとれてきたら、歯ブラシによるケアを再開します。
治療終了後
- 口腔粘膜炎は治りますが、口腔乾燥は治療終了後も長期にわたり残る可能性があります。口腔乾燥はむし歯の原因になるため、定期的に歯科を受診して口腔内の健康維持を心がけましょう。