がん薬物療法の
概要
副作用対策について
患者さんご自身でできる副作用対策
脱毛
脱毛の副作用は髪の毛だけでなく、まゆ毛やまつ毛などにも起こります。
抗がん剤治療が終了すれば、徐々に発毛しますが、毛色や毛質・毛の太さが変わる人もいますし、生え始めにチクチク痛みを感じる人もいます。
《脱毛が及ぼす影響の一例》
髪の毛 | 外傷を受けやすくなる、紫外線や寒さの刺激を受けやすくなる |
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まゆ毛 | 汗が直接目に入りやすくなる |
まつ毛 | 目にゴミが入りやすくなる、途中で切れて、チクチクとした痛みが生じることもある |
鼻毛 | 鼻からほこりが入りやすくなる、乾燥しやすくなる |
こころ | 外見のイメージが変わってしまう、 他人に病気を悟られる可能性がある |
《頭皮と髪の毛のケア》
- 洗髪時は、ぬるま湯にし、頭皮や髪をよく濡らしてから洗いましょう。シャンプーは痛みやしみることなどがなければ変える必要はありません。ただし、直接地肌にかけず、泡立ててから使用しましょう
- シャンプーが地肌に残らないようによく洗い流しましょう
- ドライヤーを使用する時は、低温・弱風または冷風にしましょう
- ブラッシングは、頭皮を刺激しないようにやさしくゆっくり行いましょう
ブラシはピンの数が少なく、先が丸くなっていて、やわらかい素材のものがよいでしょう
《外見をカバーする方法》
- ウィッグ(かつら)や帽子、スカーフ、お化粧方法などの情報を治療前に集めましょう(まゆ毛、アイラインのかき方;まゆ毛やまつ毛のカバーを参照)
- 医療用ウィッグ(かつら)購入費の助成制度を設けている自治体もあります。詳細は住居地の自治体にお問い合わせください
- サングラスやメガネは、レンズにフレームがあるものを使用するとまつ毛の脱毛が目立たなくなります。また目にゴミやほこりが入るのを防いでくれます
<まゆ毛やまつ毛のカバー>
《まゆ毛のカバー》
一般的なまゆ毛の描き方を紹介します。いろいろ試しながら、自分に似合うラインを見つけましょう。
点線は、手でさわるとわかる、顔の骨のラインを表しています
< 描き方 >
① まゆ頭、まゆ山、まゆ尻の位置を決めます
② まゆ頭の1㎝ほど外側のところから描き始め、まゆ山まで筆を進めます
③ そのまま、まゆ尻まで筆を進めます
④ ②の描き始めたところから、まゆ頭までを描きたします
《まつ毛のカバー(アイライン)》
目の印象をはっきりさせるために、アイラインを引くのもよいでしょう。
一般的にアイラインは、目のフレーム際に、目頭から目尻に向けて描きます。目の中央部から目尻のラインはやや太めに描くのがコツです。